Criteo の EC フォーマット(Criteo Performance Product Feed)のカテゴリ項目google_product_category
とproduct_type
を設定する方法について、EC 業界における推奨の設定例とあわせてご紹介します。
目次
カテゴリ項目の役割とポイント
EC フォーマットで設定するカテゴリは、google_product_category
とproduct_type
の2項目があり、どちらも Criteo のレコメンドエンジンの学習に大きく影響しています。レコメンドエンジンは、過去に見ていた商品や同じカテゴリの商品、CV しやすい商品などの情報を利用し、ユーザーに最適な商品を判断しています。
Google 商品カテゴリ(google_product_category)
Google の商品分類に従って設定するカテゴリー項目となります。
複数のカテゴリーに属する商品については、最も関連性の高いカテゴリーを正しく設定することで、最適な広告が表示されます。
Google 商品カテゴリの分類一覧はヘルプページよりダウンロードできます。
https://support.google.com/merchants/answer/6324436
商品カテゴリ(product_type)
商品が属するカテゴリーの値を、任意で設定できる項目となります。
キャンペーンの入札単価調整カテゴリとして使用することが可能となっており、「>」の区切り文字を使用して「aaaa > bbbb > cccc」の形式で入力することで、 第3階層まで設定可能です。
但し第3階層まで設定する場合は、同一のproduct_type
のアイテムが少なすぎると他のレコメンド商品候補の選択肢が狭まってしまうリスクがあります。同一のproduct_type
あたりの商品数が10点未満となる場合は、第2階層までの設定にするなどproduct_type
の粒度を粗くすることがおすすめです。
また、ユーザーが閲覧した商品の属性から、そのユーザーが興味のある他の商品を予測するためにも活用される項目のため、設定にあたっては、ユーザーが商品購入の検討軸にできそうな異なる3軸の情報を設定することが、推奨されています。
改善例
Google 商品カテゴリ(google_product_category)
階層を詳細まで正しく設定することで、レコメンド精度の向上につながります。
<改善例>
商品カテゴリ(product_type)
商品カテゴリの分類は、粗すぎず細かすぎず、適度な粒度でグルーピングすることで、レコメンド精度が高まります。「衣類」などカテゴリの分類が粗すぎる場合は詳細なカテゴリ分類を設定し、逆に「商品価格」などの細分化されすぎた値はグルーピングして設定することがおすすめです。
<改善例1:粗すぎるカテゴリの分類を細分化する>
<改善例2:細かすぎるカテゴリの分類をグルーピングする>
設定方法
ご紹介した改善例を、実際にdfplus.ioで設定する方法をご紹介します。
※ルール設定で作成する拡張項目は任意の名称に変更可能です
使用機能・ルール
- 対応表
- 拡張項目
- 条件
- 次の値以下
- 次の値以上
- 処理
- 固定値を入れる
- 連結した項目を入れる
Google 商品カテゴリ(google_product_category)
マスターデータに含まれるカテゴリ情報を使って、Google 商品カテゴリを作成する方法をご紹介します。
Google 商品カテゴリの設定方法については、以下の記事にて紹介していますのでこちらをご覧ください。
マスターデータのカテゴリ情報から、Google商品カテゴリ(google_product_category)を作成する
商品カテゴリ(product_type)
改善例の<改善例2>でご紹介した、商品価格をグルーピングして商品カテゴリを生成する方法をご紹介します。
今回は、「大カテゴリ > 小カテゴリ」の構成で情報が登録されているマスターデータカテゴリ名
の後ろに価格帯の情報を追加して、データフィードのproduct_type
が「大カテゴリ > 小カテゴリ > 価格帯」の構成になるように設定していきます。
また、価格帯はマスターデータの商品価格
の値から、以下の3つにグルーピングします。
- ¥10,000以下
- ¥10,001~¥15,000
- ¥15,001~¥20,000
1.マスターデータ商品価格
を3種類の価格帯にグルーピング
マスターデータ商品価格
の値から「¥10,000以下」「¥10,001~¥15,000」「¥15,001~¥20,000」の3種類の価格帯にグルーピングします。
ルールは、価格帯のグルーピングごとに作成します。
①マスターデータ商品価格
が”10000”以下の場合のルールを作成
条件
「商品価格
が”10000”以下の場合」の条件を指定
処理
拡張項目ext_商品価格帯
を作成し、「固定値を入れる」処理を選択して”¥10,000以下”と記入
②マスターデータ商品価格
が”10001”以上”15000”以下の場合のルールを作成
条件
「商品価格
が”10001”以上の場合」かつ「商品価格
が”15000”以下の場合」の条件を指定
処理
拡張項目ext_商品価格帯
に「固定値を入れる」処理を選択して”¥10,001~¥15,000”と記入
③マスターデータ商品価格
が”15001”以上”20000”以下の場合のルールを作成
条件
「商品価格
が”15001”以上の場合」かつ「商品価格
が”20000”以下の場合」の条件を指定
処理
拡張項目ext_商品価格帯
に「固定値を入れる」処理を選択して”¥15,001~¥20,000”と記入
2.マスターデータカテゴリ名
とグルーピングした価格帯を連結して商品カテゴリを生成
処理
拡張項目ext_商品カテゴリ
を作成し、「連結した項目を入れる」処理を選択。連結する項目はカテゴリ名
と拡張項目ext_商品価格帯
で、区切り文字は” > ”と指定。
該当の商品(今回は商品ID
が「FFID001」の案件)について、マスターデータのカテゴリ名
と商品価格
によってルール設定した価格帯が、” > ”で連結された商品カテゴリとしてproduct_type
に反映されていることを、プレビュー画面でご確認ください。
Google 商品カテゴリ(google_product_category)も商品カテゴリ(product_type)も、レコメンドエンジンの学習に大きく影響する項目です。カテゴリを効果的に活用するには、お客さまのサイトの特性やKPIに合ったカテゴリ選定が大切です。マスターデータに含まれている項目やカテゴリの情報を確認し、適宜設定の見直しをおすすめします。